アラジンストーブ38型について

うちは古い一軒家なので、寒い日にはファンヒーターで部屋を速く暖める必要があるのですが、対流型のアラジンストーブ(アラジンブルーフレーム)も併用しています。

部屋が暖まった後はファンヒーターを切り、アラジンストーブのみで暖かさをキープしています。気がつくと天井あたりから暖気がポカポカと感じられてほっこりします。

アラジン・ブルーフレーム 38型(J380003)

このストーブは約50年ほど前のものですが、電気を使わない、そして構造が簡単ゆえに手入れをすれば長く使えます。現行モデルを含めてお使いになられている方も多いのではないでしょうか。

なにより見た目が独特で、女性は「かわいい」男性には「かっこいい」と感じられ、そしてずっと愛されるデザインは秀逸だと思います。私はメカニカルな見た目から、港湾地区にあるプラントを思い浮かべてしまいます。

英国アラジン社により開発されたブルーフレームは幾度となくモデルチェンジがされていますが、細かい仕様変更はあるにせよ、この形がずっと継承されています。この38型は1975年に発売され、全てが日本製になりました。中古市場でも数がたくさんあるので、買い求めた方が多かったのではないでしょうか。

私が小さかった頃、このストーブで何度か火傷をしたことがあり、重たく無機質な見た目もあって、あまり好きではありませんでした。ただ、ブルーの炎が綺麗で、長い時間ボーッと眺めていた記憶があります。その後しばらく押し入れの隅に追いやられている時期がありましたが、最近は対流式ストーブの良さを再認識し、寒い時期は愛用しています。

本来38型は、遮蔽蓋と芯降下式の強力な消火装置を備えているので安心な面もあるのですが、それと引き換えにゴテゴテとした見た目です。

38型(左)と16型(右)

私は16型のようなスッキリとした見た目が好きなので、思いきって耐震・消火装置やガードなど外してしまいました。(自己責任です)

正面右のステンレス板にはH型の穴があるのでアルミテープで塞いでいます。

つまみの横に台座がありますが、溶接されて取れそうもないのでそのままにしてあります。ここはもっぱらライター置き場として使っています。
耐震・消火装置は機構を見て理解しながらネジやバネを外していき、30分程で外せました。

あと、つまみ(ダイヤル、ノブ)が経年劣化で割れてしまった、とネットで時々見かけます。割れてからでは遅いのと、もっとシンプルにしたかったので、自分で3Dプリントして作ってみました。
オリジナルのつまみはレトロ感はあるのですが、どちらに回せば消えるのか分かりづらいですし。(つまみはご希望の方に販売させていただいています)

一番下の四角の皿(ストーブの台座)も外し、ネットで見かけたものを参考にして100均の丸い木片に穴を開けて付けてあります。これで畳にもフローリングにもマッチして置きやすくなりました。


かつては、あまり良い思い出のなかったストーブですが、自分なりにアレンジして使うことで愛着が湧いてしまいました。大切に使えば、もしかしたらこの先の50年も使えるかもしれません。昨今サスティナブルが持て囃されていますが、まさに良い例だと思います。長く使える物が多いと幸せな気持ちになりますし、この想いを次世代にも伝えたくなります。